校長だより    ~ 感謝、全力、チーム日高! ~

2017年9月の記事一覧

第2学期始業式での校長講話


 42日間の夏休みが終わりました。今日から2学期です。休み中、大きな事故や怪我などもなく、皆さんの元気な姿をまた見ることができて、本当にうれしく思います。2学期も色々な行事があります。また、季節がガラっと変わります。皆さんの頑張る姿が様々な場面で見られることを期待しています。
 

 始業式にあたり2つお話をしたいと思います。一つは夏休みの本校の頑張り・皆さんの頑張りについて、二つ目は、私が読んだ本の紹介に係るお話です。

 7月20日から、2泊3日で、東日本大震災復興支援ボランティアを行いました。生徒30名、先生方3名で、宮城県の南三陸町を訪問し、農業ボランティアと、ビーチクリーン並びに遊泳ロープ作成ボランティアを行いました。本当にお疲れ様でした。震災から6年が経ち、さすがに瓦礫は片づけられましたが、まだ、以前の生活に戻るという状況ではないようです。この後、報告会を行います。参加した生徒や先生方のお話をよく聞いて、これから「私たちに何ができるか」を考える機会にしてほしいと思います。終業式の時にも話しましたが、今回のボランティアに際しては、日高市商工会に属する多くの会社からご支援をいただいての実施となりました。心から感謝します。

 さて、夏休み、様々な部活動が熱心に活動してくれました。昨年以上に生徒の声が聞こえた夏休みだったと感じています。また、文化祭のアーチやクラスの出し物の準備、補習、進路学習など、それぞれが有意義に夏休みを活用できたのではないかと思います。特に、野球部は、夏休みの新人戦で待望の1勝をあげることができました。立派なことだと思います。7月の大会で好ゲームができたのが、大きな自信につながったのではないでしょうか。さらに、かるた部の全国大会出場はもちろんのこと、バドミントン部が個人で3回戦進出とか、ソフトテニス部がリーグ戦で優勝し5部リーグに昇格したとか、日頃の努力が徐々に成果として表れてきたのではないでしょうか。サッカー部、ラグビー部、バスケットボール部は校内合宿を行いました。「継続は力なり」という言葉がありますが、どの部も継続して頑張ってほしいと思います。また、改めて2学期から部活動に加入しようという生徒がいても良いのではないかと思います。一人一人の意欲向上で日高高校をさらに盛り上げてほしいと思います。

 次のお話に移ります。私が夏休みに読んだ本を一冊、紹介したいと思います。これから5分間で本の魅力をお話ししますので聴いてください。

 『本のタイトルは、「バッタを倒しにアフリカへ」です。日本人の昆虫学者、というより「バッタ博士」の前野浩太郎さんが、単身アフリカに渡って、大量発生するバッタ、正確にはサバクトビバッタと対決するというお話です。よく訳のわからない本のタイトルを新聞の広告欄で見つけ、興味がわいたので読んでみることにしました。行った先は、西アフリカのモーリタニアという国です。突如としてサバクトビバッタが大量発生するのだそうですが、まさか「倒す」なんて、無理やりオーバーなタイトルをつけて、本を買わせようとしているのだろうと実は疑っておりました。しかし、読んでいくうちにわかりました。ひとたびサバクトビバッタが大量発生すると、数百億匹が群れ、天地を覆いつくし、農作物だけでなく緑という緑を食い尽くし、飢饉になることもあるそうです。成虫は一日に100㎞も移動することもあるということです。どうも混み合うと狂暴化するという特殊能力を秘めているようです。西アフリカだけで、年間400億円以上の被害が出ており、バッタの大群は脅威なのです。前野さんは、モーリタニアのバッタ研究所で、2011年から3年間に渡り、サバクトビバッタの生態を研究し続けました。それまでは、大量発生すると、研究所の職員が殺虫剤を大量に持って現地に向かい、まるでゴーストバスターズのように駆除してまわるのだそうです。いや、今でもそうしているようです。しかし、どこでいつ発生するかわかりません。日本の3倍の土地を約100人で駆除してまわっています。前野さんは、まずバッタの生態を研究し、科学的に駆除に乗り出そうと考えました。しかし、相手はバッタです、そううまくは事が運びません。そのうち、研究費も少なくなっていきます。様々な苦労話が、時に苦しく、時に面白おかしく、時に悲しく綴られており、昆虫にあまり興味のない私でも、1冊をあっという間に読み終えてしまいました。

 モーリタニアは、イスラム教の国です。文化も習慣も歴史も違う国ですから、始めは馴染むことができません。公用語はフランス語なので英語が分かる人も多くはいません。そんな超アウェーの中で、現地の方と協力して、バッタの生態を調査できたのはなぜか?それは、前野さんが逆境にもめげないポジティブな考え方の持ち主であること、コミュニケーション力があること、そして何よりファーブルを敬愛するほどの昆虫LOVEだったからだと思います。是非とも読んでみてください。』 

 さて、皆さんは「ビブリオ・バトル」ということばを聞いたことはありますか?日高市図書館でも実施しており、昨年の12月、本校生徒も2名参加しました。本を紹介する人を「バトラー」と呼びます。バトラーは、聴衆に向かってお奨めしたい本を、決められた時間内で紹介します。そして、聴衆は、どの本を一番読みたいと思ったかを挙手で意思表示します。一番多く支持された本がチャンプ本となります。「ビブリオ・バトル」それ自体が目的ではなく手段にすぎません。要は、本を読むことが重要なのです。しかしそれに付随して、他の人に「こんなに面白いよ~」と説明すること、人からの勧めで知らなかった本に出会えることができるのです。説明する力、つまりプレゼンテーション力がついて、しかも世界が広がるというメリットがあります。これからは、このような経験が大切になるように思っています。本校の図書館にも様々なジャンルの本があります。自分の一冊を見つけて、どこかの機会で「ビブリオ・バトル」ができるときっと面白いのではないでしょうか。

 結びになりますが、3年生は進路決定の時期になってまいりました。私と教頭先生も面接指導を担当させていただきます。準備不足の場合にはビシビシ注意します。日高高校の名前を背負って入社試験や入学試験に臨むわけですから”テキトー”というわけにはいきません。先輩もそうやって進路を決定してきました。しっかり準備をして、その日に備えてください。また、2年生は13日から修学旅行です。こちらも準備をしっかりして有意義な旅行にしましょう。さらに、1年生にとっては、この2学期が進級できるかどうかの大切な時期となります。一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。では、2学期も健康に気をつけて、一緒に頑張っていきましょう。(第2学期始業式講話より)